転職や就職を考える際、企業の「年収」や「評判」は誰もが気になる重要なポイントです。特に、「アルプスアルパイン」と検索すると「やばい」という関連キーワードが表示されるため、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アルプスアルパインへの就職・転職を検討している方に向けて、企業の真实な姿を明らかにしていきます。有価証券報告書などの公式データと、実際に働く社員の口コミを基に、以下の点を徹底的に解説します。
- 平均年収や年代・職種別のリアルな給与水準
- 「やばい」と言われるネガティブ・ポジティブ両方の理由
- 企業の将来性や働きがい、福利厚生の実態
この記事を読めば、アルプスアルパインが本当に自分に合った企業なのかを客観的に判断できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
結論から言うと、アルプスアルパインは「将来性や企業体質に一部課題を抱えつつも、世界トップクラスの技術力と手厚い福利厚生を持つ優良企業」です。
「やばい」という評判には、2つの側面があります。
▼ネガティブな意味での「やばい」
- 近年の業績不振(赤字決算)による将来性への不安
- 年功序列が根強い古い企業体質
- 部署による労働環境の差や評価制度への不満
▼ポジティブな意味での「やばい」
- 世界シェアを誇る製品を多数持つ高い技術力
- 家賃補助など手厚すぎる福利厚生
- 大手企業ならではの安定性と社会的信用
年収は電子部品業界の中では標準的な水準ですが、充実した福利厚生を加味すると、実際の可処分所得は額面以上になる可能性があります。
ネガティブな情報だけに惑わされず、企業の強みやポジティブな側面も理解した上で、総合的に判断することが重要です。
アルプスアルパインとはどんな会社?基本情報を確認
会社概要
アルプスアルパイン株式会社は、2019年に大手電子部品メーカーの「アルプス電気株式会社」と、車載情報機器メーカーの「アルパイン株式会社」が経営統合して誕生した企業です。
会社名 | アルプスアルパイン株式会社 (ALPS ALPINE CO., LTD.) |
---|---|
設立 | 1948年11月 |
本社所在地 | 東京都大田区雪谷大塚町1-7 |
代表者 | 代表取締役社長執行役員 泉 英男 |
資本金 | 387億3,019万円 (2023年3月31日現在) |
従業員数 | 連結:32,946名 (2023年3月31日現在) |
事業内容 | 電子部品、車載情報機器、物流・その他の開発・製造・販売 |
公式サイト | https://www.alpsalpine.com/j/ |
長年の歴史を持つ両社が統合したことで、グローバルに事業を展開する大規模なエレクトロニクスカンパニーとなっています。
主な事業内容と強み
アルプスアルパインの事業は、大きく3つのセグメントに分かれています。
- 電子部品事業: スマートフォンや家電、自動車などに使われるスイッチ、センサ、コネクタなどを開発・製造。特に「タクトスイッチ®」は世界トップクラスのシェアを誇ります。
- 車載情報機器事業: カーナビゲーションシステムやディスプレイオーディオ、サウンドシステムなど、快適な車室内空間を創出する製品を提供。旧アルパインの強みが活かされています。
- 物流・その他事業: 電子部品の保管・輸送・輸出入などを手掛ける物流サービスを展開しています。
両社の統合による最大の強みは、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)技術とセンシング技術の融合です。HMIとは、人と機械が情報をやり取りするための接点のことで、スイッチの触感技術やディスプレイの操作性などが含まれます。この強みを活かし、次世代自動車に不可欠な「デジタルキャビン」などの開発を進めています。
近年の業績推移と市場での立ち位置
企業の安定性を測る上で、業績の確認は欠かせません。以下は、アルプスアルパインの直近5年間の連結業績推移です。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 |
---|---|---|---|
2019年3月期 | 9,141億円 | 240億円 | 129億円 |
2020年3月期 | 7,654億円 | ▲124億円 | ▲309億円 |
2021年3月期 | 7,370億円 | 92億円 | ▲13億円 |
2022年3月期 | 8,728億円 | 149億円 | 89億円 |
2023年3月期 | 9,692億円 | 39億円 | ▲133億円 |
※出典:アルプスアルパイン 有価証券報告書
見ての通り、2020年3月期と2023年3月期に大幅な赤字を計上しています。これは、半導体不足や原材料価格の高騰、そして主力である車載情報機器事業の競争激化などが主な要因です。
この業績不振が、後述する「将来性がやばい」と言われる大きな理由の一つとなっています。
アルプスアルパインの年収を徹底解剖
次に、最も気になる「年収」について、様々な角度から詳しく見ていきましょう。
公式データから見る平均年収の推移
アルプスアルパインが公開している有価証券報告書によると、従業員の平均年間給与は以下の通りです。
決算期 | 平均年間給与 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
---|---|---|---|
2019年3月期 | 711万円 | 44.0歳 | 19.3年 |
2020年3月期 | 694万円 | 44.6歳 | 19.8年 |
2021年3月期 | 674万円 | 45.3歳 | 20.3年 |
2022年3月期 | 682万円 | 45.4歳 | 19.7年 |
2023年3月期 | 727万円 | 45.7歳 | 20.1年 |
※出典:アルプスアルパイン 有価証券報告書
2023年3月期の平均年収は約727万円です。業績の変動に伴い多少の増減はありますが、日本の平均年収(約458万円/令和4年分 民間給与実態統計調査)を大きく上回る水準です。
ただし、これは総合職や一般職、現業職など全従業員を含んだ平均値であり、勤続年数も長いため、あくまで参考値として捉えましょう。
年代別のリアルな年収レンジ
口コミサイトなどの情報から推測される、年代別のリアルな年収レンジは以下の通りです。
- 20代: 400万円 ~ 550万円
- 30代: 550万円 ~ 750万円
- 40代: 700万円 ~ 900万円
- 50代: 850万円 ~ 1,000万円以上
口コミでは、年功序列の風土が色濃く残っているという声が多く、勤続年数に応じて着実に年収が上がっていく給与体系のようです。
職種別の年収比較(技術職・営業職など)
職種によっても年収に差が出ます。
- 技術職(研究開発・設計など): 専門性が高く評価され、他の職種に比べてやや高い傾向にあります。残業代も付きやすいため、年収が高くなりやすいです。
- 営業職: 基本給に加えて営業手当などが付く場合がありますが、年収水準は技術職と同等か、やや低いケースが多いようです。
- 管理部門(企画・人事・経理など): 年収は会社の平均水準に近く、安定しています。
どの職種も、最終的には役職や評価によって年収が大きく変わってきます。
役職別の年収テーブルと昇進モデル
アルプスアルパインのキャリアパスと、役職ごとの年収目安は以下のようになっています。
- 一般社員: 400万円 ~ 600万円
- 主任クラス: 600万円 ~ 750万円
- 係長・課長代理クラス: 750万円 ~ 900万円
- 課長(管理職): 1,000万円 ~
- 部長クラス: 1,200万円 ~
多くの社員は30代で主任クラスに昇格するようです。しかし、管理職である課長以上になるには社内試験や上司からの高い評価が必要で、一定のハードルがあると言われています。課長職に就くと、年収1,000万円の大台が見えてきます。
ボーナス(賞与)の実績と評価制度
アルプスアルパインのボーナスは、年2回(6月・12月)に支給されます。支給額は、会社の業績に連動する部分と、個人の評価によって決まる部分で構成されています。
支給月数は、業績が良い年で年間5ヶ月分以上、業績が厳しい年でも4ヶ月分程度が維持されることが多いようです。これは、労働組合の力が強く、従業員の生活を守る意識が高いことの表れと言えるでしょう。
個人の評価は、期初に設定した目標(MBO)の達成度で決まりますが、口コミでは「評価基準が曖昧」「結局は年功序列で差がつきにくい」といった声も見られます。
競合他社との年収比較(村田製作所・TDK・京セラなど)
同じ電子部品業界の競合他社と平均年収を比較してみましょう。
会社名 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
アルプスアルパイン | 727万円 | 45.7歳 |
京セラ | 728万円 | 40.5歳 |
村田製作所 | 801万円 | 40.6歳 |
TDK | 808万円 | 43.6歳 |
日本電産(ニデック) | 697万円 | 40.0歳 |
ミネベアミツミ | 711万円 | 47.7歳 |
※2023年3月期有価証券報告書より
競合と比較すると、アルプスアルパインの年収は業界内で標準的、もしくはやや低めの水準にあることが分かります。ただし、これは平均年齢や勤続年数も影響するため、一概に待遇が悪いとは言えません。
新卒初任給と中途採用の年収事例
【新卒初任給(2023年度実績)】
- 博士了:月給 283,000円
- 修士了:月給 251,000円
- 学部卒:月給 227,000円
- 高専卒:月給 202,000円
初任給は、他の大手メーカーと比較しても標準的な水準です。
【中途採用の年収】
中途採用の場合は、前職での給与や経験・スキルを基に個別に年収が決定されます。
例えば、「30代で車載ソフトウェア開発の経験を持つ技術者」であれば、年収650万円〜800万円程度のオファーが期待できるでしょう。即戦力となる高い専門性があれば、年齢以上の待遇で迎えられる可能性もあります。
アルプスアルパインが「やばい」と言われる理由の真相
ここからは、「アルプスアルパインはやばい」という評判の真相を、ネガティブ・ポジティブ両方の側面から深掘りしていきます。
ネガティブな意味で「やばい」と言われる5つの理由
理由1:将来性・業績への懸念(赤字決算)
「やばい」と言われる最大の理由は、近年の業績不振です。特に、売上の大きな割合を占める車載情報機器事業が、スマホ連携の普及やグローバルな価格競争によって苦戦しており、会社全体の収益を圧迫しています。2度の赤字決算は、社員や就職希望者に「この会社は大丈夫か?」という将来性への不安を抱かせる要因となっています。
理由2:古い企業体質と年功序列の文化
口コミサイトで頻繁に指摘されるのが、古い企業体質です。具体的には、
- 意思決定のスピードが遅い
- トップダウンで物事が進む
- 若手の意見が通りにくい
といった、昔ながらの日本企業的な文化が根強く残っているようです。変化の激しいエレクトロニクス業界において、この体質が成長の足かせになっているのではないか、という懸念が「やばい」という評判に繋がっています。
理由3:部署による労働環境の差(激務の噂)
会社全体の平均残業時間は月20時間前後とされていますが、これは部署によって大きく異なります。特に、車載事業の開発部門や生産技術部門では、製品の納期が迫ると徹夜に近い残業が発生することもあるようです。こうした一部の「激務」の噂が広まり、会社全体のイメージとして語られることがあります。一方で、管理部門などは比較的ワークライフバランスが取りやすいという声も多く、一括りに「ブラック」とは言えません。
理由4:人事評価制度への不満と昇進の難しさ
年収やボーナスに直結する人事評価制度に対する不満の声も「やばい」と言われる一因です。口コミでは「評価基準が曖昧で、上司との相性に左右される」「成果を出しても、年功序列の壁で給与や昇進に反映されにくい」といった意見が見られます。実力に見合った評価を得にくいと感じる社員がいることが、モチベーションの低下を招いている可能性があります。
理由5:過去のリストラや早期退職の実施
業績が悪化した2020年には、希望退職者の募集(事実上のリストラ)を実施しました。約200名が応募したこの出来事は、「大手でも安泰ではない」という現実を突きつけ、社員や求職者に大きなインパクトを与えました。会社の立て直しには必要な判断だったかもしれませんが、雇用の安定性を重視する人にとってはネガティブな情報として「やばい」というイメージを強めています。
ポジティブな意味で「やばい」と言われる4つの強み
一方で、アルプスアルパインには「すごい」という意味で「やばい」と言われる確かな強みも存在します。
強み1:世界シェアを誇る高い技術力
ネガティブな評判もありますが、技術力の高さは本物です。
- タクトスイッチ®: スマートフォンのボタンなどに使われ、世界シェアNo.1。
- 車載用カメラモジュール: 高度なセンシング技術で安全運転を支援。
- V2X通信モジュール: 車とあらゆるものをつなぐ通信技術で、自動運転のキーデバイス。
このように、世界中の製品に不可欠な部品を供給しており、長年培ってきた精密加工技術やセンシング技術は、企業の大きな財産です。この技術力こそが、ポジティブな意味で「やばい」と言われる最大の理由です。
強み2:充実した福利厚生(家賃補助・寮制度など)
「待遇がやばい(良い)」と言われる要因が、手厚い福利厚生です。
- 住宅手当・家賃補助: 地域や扶養家族の有無によりますが、月数万円の補助が出るため、可処分所得が大きく増えます。
- 独身寮・社宅: 格安で入居できる寮や社宅が完備されており、若手社員の生活を強力にサポートします。
- その他: 家族手当、財形貯蓄、社員持株会、保養所、カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)など、大企業ならではの制度が整っています。
年収の額面だけでは見えない、生活の質を高める大きなメリットと言えるでしょう。
強み3:大手企業ならではの安定性と社会的信用
一時的な業績不振はありますが、創業70年以上の歴史とグローバルな事業基盤を持つ大手企業としての安定性は魅力です。自己資本比率も40%前後と健全な水準を保っており、簡単には経営が揺るがない体力があります。また、企業の社会的信用度が高いため、住宅ローンなどの各種審査で有利になるというメリットもあります。
強み4:「ホワイト」な側面とコンプライアンス意識の高さ
激務の部署がある一方で、会社全体としては「ホワイト」な側面も多いです。
- 有給休暇の取得: 取得率が高く、会社としても取得を奨励しています。
- コンプライアンス: 法令遵守の意識が非常に高く、ハラスメントなどに対する相談窓口や研修も整備されています。
- 労働組合: 組合の力が強く、不当な労働環境にならないよう会社側と交渉しており、社員の権利が守られやすい風土があります。
アルプスアルパインのリアルな評判・口コミまとめ
社員の「生の声」を知るために、口コミサイトOpenWorkの評価を見てみましょう。
OpenWorkから見る総合評価と社員の声
総合評価:3.17 / 5.0 (2024年5月時点)
項目 | スコア |
---|---|
待遇面の満足度 | 3.2 |
社員の士気 | 2.6 |
風通しの良さ | 2.7 |
社員の相互尊重 | 3.2 |
20代成長環境 | 2.8 |
人材の長期育成 | 3.0 |
法令遵守意識 | 4.1 |
人事評価の適正感 | 2.6 |
特徴的なのは、「法令遵守意識」が4.1と非常に高い一方で、「社員の士気」や「人事評価の適正感」「20代成長環境」が低い点です。これは、ここまで解説してきた「コンプライアンスは徹底されているが、年功序列で評価に不満があり、若手が成長しにくいと感じる環境」という評判を裏付けています。
働きがい・成長環境に関する評判
- ポジティブな口コミ: 「若いうちから海外出張や大きな仕事を任せてもらえるチャンスがある」「研修制度は充実しており、受けようと思えば様々な教育が受けられる」
- ネガティブな口コミ: 「基本的にはルーチンワークが多く、成長を実感しにくい」「部署異動の希望はほとんど通らないため、キャリアの幅を広げにくい」
配属される部署や上司によって、成長環境が大きく左右されるようです。
人間関係・組織風土に関する評判
- ポジティブな口コミ: 「社員は真面目で温厚な人が多く、人間関係で悩むことは少ない」「パワハラなどには非常に厳しく、安心して働ける」
- ネガティブな口コミ: 「事業部間の壁が高く、サイロ化している。連携がスムーズではない」「旧アルプスと旧アルパインの文化がまだ完全に融合しておらず、一体感に欠ける」
「人は良いが、組織としては硬直的」という評価が多いのが特徴です。
ワークライフバランスに関する評判
- ポジティブな口コミ: 「有給は100%消化を推奨され、非常に取りやすい」「フレックスタイム制度が多くの部署で導入されており、プライベートの予定と調整しやすい」
- ネガティブな口コミ: 「開発の納期前は月80時間を超える残業もあり、プライベートの時間はなくなる」「管理職は休日出勤も多く、負担が大きいように見える」
ここでも部署による差が大きく、自分の希望する職種の実態を詳しく調べることが重要です。
年収・待遇・福利厚生に関する評判
- ポジティブな口コミ: 「住宅手当が手厚いのが本当に助かる」。これがないと生活レベルが全く違う」「給料は若いうちは低いが、毎年着実に上がっていくので安定はしている」
- ネガティブな口コミ: 「同業他社と比べると給与水準は低いと感じる」「成果を出しても給料に反映されにくく、モチベーションが上がらない」
給与額そのものへの不満は一部で見られるものの、福利厚生、特に住宅関連の補助に対する満足度は非常に高いことが伺えます。
アルプスアルパインの将来性と今後の事業戦略
会社の将来性を見極めるために、今後の事業戦略を見ていきましょう。
中期経営計画で目指す姿
アルプスアルパインは、2024年度を最終年度とする中期経営計画「2nd Chapter」を推進中です。この計画では「価値創造企業への変革」をテーマに掲げ、収益性の改善(営業利益率5%以上)を最大の目標としています。赤字からの脱却と、安定して利益を出せる企業体質への転換を目指す、強い意志が示されています。
CASE領域への取り組みと重点事業
将来の成長の鍵を握るのが、自動車業界のメガトレンドである**CASE**への対応です。
※CASE:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(シェアリング/サービス)、Electric(電動化)の頭文字。
アルプスアルパインは、自社の強みであるHMI、センシング、コネクティビティ技術を活かし、CASE領域で価値を提供しようとしています。具体的には、
- **デジタルキャビン**: ディスプレイやセンサ、通信モジュールを統合し、安全で快適な車内空間を実現するソリューション。
- **各種センサモジュール**: 自動運転に不可欠な、周囲の状況を検知する高精度なセンサ。
- **V2X通信ユニット**: 車と外部(他の車、信号機、歩行者など)を繋ぐ通信技術。
これらの重点事業を伸ばせるかどうかが、今後の成長を大きく左右します。
今後の成長ポテンシャルと課題
- 成長ポテンシャル: CASE市場の拡大は、同社の高付加価値なセンサやHMI製品にとって大きな追い風です。長年培ってきたコア技術を、自動車以外の分野(ヘルスケア、産業機器など)に応用展開できる可能性も秘めています。
- 課題: 中国メーカーなどとのグローバルな価格競争は今後も激化します。不採算となっている車載事業の収益性をいかに早く改善できるか、そして経営統合のシナジーを最大限に発揮し、古い企業体質から脱却できるかが大きな課題です。
アルプスアルパインへの就職・転職はおすすめ?
最後に、ここまでの情報を踏まえ、アルプスアルパインへの就職・転職がどのような人に向いているのかをまとめます。
アルプスアルパインに向いている人の特徴
- 大手企業の安定した基盤のもとで長く働きたい人
- 年収の絶対額よりも、家賃補助などの手厚い福利厚生を重視する人
- HMIやセンシングなど、特定の技術分野をじっくりと深く追求したい人
- ワークライフバランスを保ちながら、プライベートも大切にしたい人(※部署による)
- 温厚で真面目な人が多い職場で、落ち着いて働きたい人
アルプスアルパインに向いていない人の特徴
- 若いうちから成果を出して、高い年収を稼ぎたい人
- 自分の実力が給与やポストに直結する、完全な実力主義の環境を求める人
- 意思決定が速く、変化の激しいベンチャー気質の職場で働きたい人
- 年功序列や、昔ながらの組織文化が苦手な人
- キャリアの幅を広げるため、積極的に部署異動をしたい人
選考対策でアピールすべき3つのポイント
もしアルプスアルパインの選考を受けるなら、以下の3点を意識してアピールしましょう。
- なぜアルプスアルパインか(企業・技術理解): TDKや村田製作所など競合他社が多数ある中で、なぜアルプスアルパインを志望するのかを明確に語る必要があります。同社の製品や技術(特にHMI、センシング)への深い理解を示し、自分のスキルとどう結びつくかを伝えましょう。
- 統合後の企業でどう貢献できるか(シナジー創出への意欲): 経営統合後の企業であることを踏まえ、部門間の連携や新しい価値創造に貢献できる人材であることをアピールすると効果的です。協調性や、異なる文化を繋ぐコミュニケーション能力も評価されます。
- 誠実さや協調性(社風とのマッチング): 口コミからも分かる通り、誠実で真面目な人柄が好まれる傾向にあります。チームで協力して目標を達成してきた経験などを具体的に語り、社風にマッチすることを示しましょう。
まとめ:アルプスアルパインの年収と評判を理解し、最適なキャリア選択を
今回は、アルプスアルパインの年収や「やばい」と言われる評判の真相について、多角的に解説しました。
- 年収: 平均は約727万円。業界内では標準的だが、家賃補助などの手厚い福利厚生が非常に手厚いのが大きな特徴。
- 評判: 「やばい」と言われる背景には、業績不振や古い企業体質といったネガティブな事実がある。一方で、世界トップクラスの技術力や大手ならではの安定性、ホワイトな側面といったポジティブな強みも多数存在する。
- 将来性: CASE領域への取り組みを強化しており、不採算事業の立て直しと重点事業の成長が今後の鍵を握る。
結論として、アルプスアルパインは「若いうちからバリバリ稼ぎたい実力主義志向の人」には不向きかもしれませんが、「安定した環境で専門性を磨き、ワークライフバランスと手厚い福利厚生を重視したい人」にとっては、非常に魅力的な選択肢となり得る企業です。
ネット上の「やばい」という評判だけを鵜呑みにせず、本記事で解説した企業の強みと弱み、そして自分自身のキャリアプランを照らし合わせ、後悔のないキャリア選択をしてください。
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