補助錠を新しく購入したいけれど、どれがいいのかわからなくてお困りではありませんか?
玄関や窓の防犯性を上げる方法の1つに、『補助錠の設置』があります。しかし、ホームセンターやネットショップを見るととてもたくさんの種類が販売されているので、どれを選べばいいのか迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、補助錠の種類や選び方、オススメの補助錠などをご紹介したいと思います。
補助錠とはどんな鍵?メリット・種類などを紹介
補助錠とは、『メインの鍵とは別に追加で取り付ける鍵』のことです。
メインの鍵より安価で取付が簡単なものが多いため、『DIYで空き巣の侵入対策をしたい』『玄関の防犯性を上げたいけれど、なるべく費用は抑えたい』といった人にオススメです。
まずは、補助錠のメリットや種類などについてご紹介したいと思います。
補助錠を取り付けて防犯性・セキュリティ性をアップ
『空き巣・泥棒は、侵入に5分以上かかると約70%があきらめて、侵入に10分以上かかると90%があきらめる』という統計データが出ています。
そのため、補助錠で鍵を増やして侵入に時間をかけさせることで、侵入盗があきらめる可能性を高める効果が期待できます。
ほかにも、『玄関の室内側に設置して子供が勝手に外に出ないようにする』『室内扉に設置してプライバシーを守る』などの使い方があります。
補助錠の種類と選び方!新規購入・買い替え時にチェックしておきたいこととは?
補助錠は現在、さまざまなメーカーがたくさんの種類を販売しています。
種類が多いと、新しく取り付けたり買い替えを考えているときに『どれを買えばいいのか』迷ってしまうかもしれません。
また、補助錠は『防犯性があるかどうか』だけではなく、『自宅のドアに取り付けられるかどうか』をチェックすることも大切です。
ここからは、補助錠の種類と選び方についてご紹介したいと思います。
※リンク先で各項目の説明をしております。
補助錠を『設置場所』で選ぶ
補助錠を設置できるのは、たとえば下記のような場所です。
【補助錠の設置場所】
- 玄関ドア、勝手口ドア
- 室内ドア
- 窓サッシ
- 引き戸
- 鍵穴
- サムターン
『1つのドアに複数の補助錠を設置したい』などの場合は、それぞれ設置場所の異なる補助錠を取り付けると効果的です。
また、ドア・引き戸用の補助錠の場合は、さらに『室外側・室内側』で設置場所が分かれることがあります。
補助錠を『外付け・内付け』で選ぶ
ドアや引き戸用の補助錠を選ぶときは、『扉の外側・内側のどちらに取り付けるのか』を決めておくといいでしょう。
外付け・内付けそれぞれのメリットは、下記を参考にしてみてください。
内容 | メリット |
---|---|
外付け |
|
内付け |
|
『片側からしか施錠できない』タイプの補助錠に注意
補助錠は玄関ドアなどの本鍵(メインの鍵)とは異なり、施錠部分が片側にしかない種類が比較的多くなっています。
片側施錠の場合、内側に設置すると施錠時は外から帰ってきた人が一人ではドアを開けられなくなります。また、外側に設置した場合は、施錠時は室内にいる人が閉じ込められてしまいます。
片側施錠の補助錠を使うときは、施錠のタイミングに注意したり、非常解錠装置付きの補助錠を選ぶなどの対策をしておきましょう。
玄関ドア用の補助錠は『開き方』『ドアの形状』に注意
玄関ドア用補助錠の場合、『内開き・外開き』や『右開き・左開き』で種類が異なる場合があるので、あらかじめ自宅のドアの開き方をチェックして買い間違いを防ぎましょう。
わかりにくいときは、『兼用タイプ』の補助錠を購入する方法もあります。
また、玄関ドアが『かぶせ扉』の場合は、かぶせ扉用に形が加工されている補助錠を選びましょう。
かぶせ扉の注意点と一枚扉用を購入したときの対処法
かぶせ扉とは、扉を閉めたときに扉の端にある薄い板や出っ張りがドア枠に被さるタイプのドアです。扉とドア枠のすき間から室内の様子が見えないよう、この形になっています。
外付けタイプの補助錠で『ドアを挟み込む』形で設置する種類の場合は、かぶせ扉の形に合わせて曲がった加工がしてあるものを選ぶ必要があります。
ただし、間違えて『一枚扉用(端がまっすぐのタイプ)』の補助錠を買ってしまった場合でも、ドアの上側に取り付ければそのまま使用することができます。
補助錠を『施錠タイプ』で選ぶ
補助錠は、種類ごとに施錠方法(鍵のかけ方)も異なります。
施錠・解錠は補助錠を使うたびに行うので、自分に合った施錠タイプの補助錠を選ぶとより使いやすくなると思います。
補助錠の施錠タイプの例を紹介
施錠タイプ | 説明 |
---|---|
シリンダーキー |
玄関や勝手口と同じように、シリンダー(鍵穴)に鍵を差し込んで施解錠するタイプ。 |
暗証番号・ダイヤルロック |
暗証番号ダイヤルを合わせる・ボタンを押すなどの方法で解錠するタイプ。 鍵が不要、鍵穴がないのでピッキングされにくいなどのメリットがある。番号忘れに注意。 |
かんぬき・突っ張り(ストッパー) |
かんぬきや突っ張り棒で止めて窓や扉を開かなくするタイプ。チャイルドロックとして使用できる種類もある。 |
チェーン |
内側に設置して扉が最低限しか開かないようにする。 本来は訪問販売などを家に入れないようにするための対策で、防犯性はあまり高くない。 |
電子錠 |
暗証番号、指紋認証、リモコンキー、ICカード解錠など種類によってさまざまな機能がある。 使用には電池や電源が必要。 |
キーレスタイプの補助錠は管理が楽
鍵を増やすと紛失などのリスクが上がるため、鍵を管理する手間を省きたいときはキーレスタイプの補助錠を設置する方法がおすすめです。
ダイヤルロックや電子錠は、キーレスで施錠・解錠ができます。また、内付けの補助錠もかんぬきやスライドロックなど、本体だけで施錠できるタイプが比較的多くなっています。
補助錠の設置方法を紹介!賃貸物件でも取り付けられる種類とは?
補助錠は『本体がコンパクトで、取付が簡単』なところも長所の1つだと思います。
賃貸物件は『ドアやドア枠に穴をあける』など変化を加えることが契約上禁止されていることが多いので、加工や工事が不要の補助錠を取り付けるのがおすすめです。
ここでは、補助錠の種類を『設置方法』別にご紹介いたします。
賃貸物件でも設置できる『穴あけ不要タイプ』の補助錠
壁やドア枠、ドア板などに穴あけや工事をしなくても取り付けられる補助錠です。
賃貸マンションやアパート、借家などの賃貸物件では基本的に壁やドアに加工を行うことができないため、穴あけ不要タイプを選ぶと安心です。
穴あけ不要タイプの補助錠は、たとえば下記のような設置方法があります。
設置方法 | 説明 |
---|---|
そのまま設置する |
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粘着テープで貼り付ける |
補助錠本体の粘着テープを設置箇所に貼る。 取り外す・粘着が落ちてきて交換するときはテープをはがせばOK。 貼り付け面に養生テープを貼っておくとはがし跡がつかない。 |
賃貸物件の鍵を増やすときは『事前に大家さん・管理会社に許可を取る』
建物を傷つけないタイプの補助錠であっても、鍵を追加する場合は事前に大家さんや管理会社など貸主側に連絡して許可をとっておきましょう。
無断で補助錠をつけると『緊急時などに入室できない』『契約上認められていなかった』などのトラブルが起こることがあるため、必ず貸主側に相談してから設置されることをおすすめいたします。
しっかり固定したいときは『穴あけ施工タイプ』の補助錠
持ち家など加工工事を自由に行える環境の場合は、穴あけ施工タイプの補助錠を選択肢に入れることもできます。
穴を開けて設置するタイプは『補助錠をしっかり固定できる』という利点があります。穴あけタイプの補助錠は、たとえば下記のような設置方法があります。
設置方法 | 説明 |
---|---|
ネジ留め |
ドア枠などにドライバーでネジ締めをして設置するタイプ。ネジで固定するので、こじ開けにも比較的強い。 取付自体は簡単なので、商品ページに『工事不要』などのキーワードが入っている場合がある点に注意(工事は不要ですが、 ネジ穴が開くので賃貸への設置は難しいです)。 |
面付け |
ドアに穴あけ工事を行って設置する、本鍵と同じ方法で取り付けるタイプの補助錠。 『ドアの両側の同じ位置に、ホールソーで穴をあけて鍵本体をはめ込む』など少し難しい技術が必要なため、DIY作業に慣れていない人は鍵屋など業者に設置を依頼するのがおすすめ。 |
オススメ補助錠11種類を紹介!
補助錠は、ホームセンターやインターネットショップなどで購入できます。
売り場や商品ページではたくさんの種類が販売されているので、どんな補助錠を選べばいいのか迷ってしまう方もいらっしゃると思います。
そこでここからは、玄関や窓に設置する補助錠のオススメを11種類ご紹介いたします。
玄関・勝手口用補助錠のオススメを紹介
ここでは、玄関や勝手口の防犯対策で設置する補助錠のオススメをご紹介したいと思います。
購入時は本体の説明書きやサイズ表記などをよく見て、『自宅のドアに取り付けられるかどうか』を確認しておきましょう。
ノムラテック どあロックガード
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
付属のネジで固定するタイプの玄関用補助錠です。解錠時は本体を取り外して室内に回収します。
右開き・左開き、木製・金属製、玄関ドア・室内ドアと幅広いドアに設置することができます。
また外開き・内開き兼用のため、『外出時は外側から施錠して、帰宅したら室内側に取り付け直して内側を施錠する』といった使い方も可能です。
鍵は防犯性の高いディンプルキーが採用されており、補助錠へのピッキング耐性も比較的高くなっています。
ガードロック ぼー犯錠(ダイヤルタイプ)
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
ドア枠を付属の金具ではさみ込んで固定するタイプの補助錠です。ネジ固定ではないため、賃貸物件でも使用できます。
暗証番号ダイヤルを合わせれば解錠できるダイヤルロック式の鍵なので、鍵を複数持ち歩くのが面倒な人にもおすすめです。
上記の製品は一枚扉用ですが、『かぶせ扉用』も販売されています。
ガードロック 留守わからん錠
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
粘着テープと固定金具で取り付ける、穴あけ不要タイプの補助錠です。
玄関用補助錠に比較的多い『解錠時は本体を取り外す』タイプは、空き巣に繰り返し下見をされると『鍵がついている=不在である』ことが知られるリスクがあります。
しかし、上記の製品は解錠しても本体を取り外す必要がないため、外出しても留守を知られにくくなっています。
ガードロック ドアノブ(握り玉)用補助錠
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
勝手口ドアなどドアノブに鍵がついているタイプは、ドアノブをカバーする形状の補助錠を取り付ける方法があります。
ドアノブ全体を補助錠で覆うことで鍵穴が見えなくなるので、ピッキング対策に効果的です。
iNAHO キーアウト
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
鍵穴に設置して鍵穴をガードし、ピッキング被害を防止する目的の補助錠です。
使い方は『施錠した状態の鍵穴に差し込むだけ』でとても楽ですが、『MIWA』メーカーの一部の鍵穴にのみ対応している製品のため注意が必要です。
スチール製あきすばん 振り子カバー付き
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
サムターン(内鍵)の周りに粘着テープで貼り付けて設置するサムターンガードです。
サムターンの周りをカバーで覆うことで、ドアのすき間やドアスコープから特殊な器具を差し込んで不正解錠する『サムターン回し』を対策します。
サムターンの位置や大きさによっては取り付けられないことがあるため、購入するときはあらかじめ本体の大きさやサムターン周囲の状況をチェックしておきましょう。
Qrio Lock
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
スマートフォンアプリで解錠操作が行える『スマートロック』と呼ばれる種類の鍵です。
室内側のサムターンに設置して本体がサムターン操作を行うことで、オートロックや室内からの遠隔施錠、キーレス・ハンズフリーでの解錠などができるようになります。
室内用補助錠のオススメを紹介
鍵のついていない室内ドアを施錠したいときは、室内用補助錠がおすすめです。ドアノブ交換より簡単に設置できて、DIYが苦手な人でもすぐに使えるタイプが多くなっています。
室内扉は玄関ドアより厚みがない・耐久性が低めなことから、補助錠も簡易的なものが多いため、『室内ドア専用』の補助錠は玄関や勝手口に取り付けないよう注意しましょう。
ガードロック 簡単在宅ロック(内開き用)
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
室内ドアの金具(ストライク)に引っかけて取り付ける、穴あけ不要タイプの室内用補助錠です。
設置自体はとても簡単ですが、ドアのすき間や金具のラッチ受けのサイズが合っていないと取り付けられないので注意が必要です。また、設置時は金具が内側に飛び出るのでけがに気を付けましょう。
DINGCHI 90度ドア留め金ロック
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
ネジで固定するタイプの室内用補助錠です。ネジは付属されているので、プラスドライバーがあれば設置可能です。
かんぬき(ラッチ)をスライドさせて鍵をかけるので、ドア・引き戸の両方に使用できます。
窓用補助錠のオススメを紹介
窓用補助錠を設置すると、窓にもともとついているクレセント錠などが破られた場合に、補助錠がストッパーの役割をして侵入を遅らせる効果が期待できます。
ただし、窓用補助錠は『窓の鍵の周りだけガラスを破る手口』を対策したもので、『人が通れるくらい広範囲にガラスを破壊する』手口には対応できないため、防犯フィルムなどのガラス破り対策と合わせて使用するとより効果的です。
ここでは、窓用補助錠のオススメをご紹介したいと思います。
ノムラテック ウインドロックZERO
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
窓サッシのレールに挟み込んで固定するタイプの窓用補助錠です。
本体に鍵がついており、設置後は鍵部分を取り外すと本体をロックすることができます。
伊藤製作所 ワンタッチシマリ
※購入は、ご自身の判断・責任のもと行ってください。
窓の障子(ガラスの周り部分)に粘着テープで貼り付けるタイプの窓用補助錠です。本体を押すと上部が持ち上がって、窓のストッパーになります。
本体の厚みが『3mm』なので、窓サッシどうしのすき間が3mm以上あれば取り付けることができます。
耐久性が不安な場合は『上下に1つずつ設置する』方法がおすすめです。
補助錠のオススメ11選!種類や選び方まとめ
今回は、補助錠の種類や選び方などについてご紹介させていただきました。
補助錠は設置場所や設置方法などで種類が異なるので、『どこに、どんな目的で設置するのか』を明確にしておくと選びやすくなると思います。
また、防犯性を上げたいときは、補助錠の設置だけではなく防犯ライトやブザーなどほかの対策と合わせて行うことも大切です。
今回ご紹介した内容も参考にしながら、自分に合った方法で玄関や窓の防犯対策をやってみましょう。